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コンサーティーナについて
About Concertina


小さくて可愛いコンサーティーナ、アイルランドの民俗楽器だと思ってる人も多いみたいだけど、実は発明者はイングランドの物理学者なんです。なかなか奥の深いこの楽器のあれこれ。

Norman
アコーディオンの歴史の所でもふれましたが、コンサーティーナはアコーディオンとは同時代に発明開発され別の道を歩んだ蛇腹楽器です。音色も演奏方法も似ていますし、何より小さくて持ち運びが便利なので魅力がありますが、意外と知られていない事が沢山あります。コンサーティーナを始めたい、あるいは持っているけどいまいちよく解らない人に基礎知識のページです。

●今もっともコストパフォーマンスの高いコンサーティーナ、HobgoblinのNorman。人気の故にかなり待たされる? (右図)ノーマンのホームページ

コンサーティーナの誕生

どういった経緯で発明されたかは「アコーディオンの歴史」のページでふれましたが、コンサーティーナという楽器はWheatstoneの発明したものと、現在のものは殆ど同じです。Wheatstoneという名称は現在はそのまんまコンサーティーナのストラディバリ的なメーカーとして認識されています。 つまりオールドWheatstoneは非常に価値があ り、最近では楽器商だけじゃなくクリスティーズでも競売にかけられていると の事。そして、古い楽器を数少ない腕のいい職人が大忙しで治しているといっ た事。なぜかアコーディオンはオールドはそれほど持て囃されないのですが、 コンサーティーナはオールドが珍重されています。イギリスで会った巧いプレ イヤーは大抵オールドのWheatstone持ってました。現在はSteve Dickenson氏がWheatstoneを制作しています。あとは著名なメーカーはJeffriesですが、これは現在はなくWheatstone 同様に高価な値段でやりとりされています。現代のビルダーではイギリスのColin & Rosalie Dipperが名実ともに世界でNo,1でしょう。

コンサーティーナの分類

コンサーティーナには押し引き異音のアングロ・コンサーティーナ押し引きが同音のイングリッシュ・コンサーティーナ、またデュエット・コンサーティーナがあります。

コンサーティーナの構造

コンサーティーナの構造はアコーディオンと大きく異なります。それは6角形または8角形の蛇腹の筒に対して中が空洞になるよう、リードが放射状に配置されているのです。この構造の為に小さいのに音がよく通るのです。この放射状に並べられたリードがコンサーティーナの命とも言えます。
GremlinとConner ←見た目はそれほど代わりのない2つのコンサーティーナ。左はConner、右は廉価版のGremlin( Bastari)
しかし中を開けてみると..........Conner中
本格的なコンサーティーナは
フラップの配置は放射線状に
なっている。
Gremlin中
BastariやGremlinの中身は
アコーディオンのように一列に
フラップが並んでいる。
gremlinアップ
Gremlinはボタンがあちこち向いているのでちょっと弾きにくい。



また本格的なコンサーティーナはフラップの開閉とボタンの動きを安定させるために独特のてこのシステム(リベットアクション)を採用しています。本格的に作られたコンサーティーナと安いコンサーティーナの根本的な違いはここにあります。メロディオンの様に構造が単純でないので、本格的に制作するには時間とコストがかかり、逆に安価なものを作ろうとすると、いいかげんな構造に作らざるをえないのです。残念ながら10万円以下のコンサーティーナはそういったものが多く、コンサーティーナの形はしていてもまがいものと言わざるを得ないのです。
しかし、そうは言っても安価なコンサーティーナは入門には手短ですし、続けられると解った時点でいいものを手に入れても遅くはないでしょう。とにかくコンサーティーナの本格的な制作者は少なく、注文に追われているので、手に入れるにはかなりの時間待たされる事もまれではありません。

エンド

コンサーティーナの音色に大きな影響を与えているのは、キーのある部分(エンド)の材質です。大体の場合は金属か木材ですが、金属の場合は硬い音、木材の場合は柔らかな音になります。前者はバンドでの演奏やダンスの伴奏、後者は歌の伴奏に適しています。

キー配置

アングロコンサーティーナはメロディオンと同じく蛇腹の押し引きで違う音がでますが、キーの配置もとても似ています。アングロコンサーティーナのキーの配列は左手から右手側に順番に高い音程になっていきます。ピアノの左手側と右手側を真ん中で2つ折りにしたようなかんじです。それに対し、イングリッシュは右と左では順番に音程が上がっていきます。

アングロコンサーティーナでは規定のキー配列(C/G、D/Gなど5度ずらしがよく使われる)に加えて一番上(手首から遠い所)には半音の列が用意されています。オーダーメイドのコンサーティーナではこれに加え、プレイヤー独自のアクシデンタルキーをつける事が多いです。これはエンドの余ったスペースにボタンをつけ加える事で、規定のキー配列では不便なキーを補うのです。

こいうタイプはどっちかというとお部屋の置物。

演奏方法

コンサーティーナはイングリッシュトラッドあるいはアイリッシュトラッドでよく演奏されます。アングロコンサーティーナに限って言うと、イングリッシュの場合は右手でメロディ、左手でコードなどのバッキングをする奏法をします。アイリッシュの場合は短音でメロディを弾くことが主ですが、ドローンやコードなどでニュアンスを出すこともよくあります。


コンサーティーナの事をさらに詳しく知りたい人はここでじっくり勉強しよう。 イギリスのChris Timsonさんのページ。

Concertina FAQ


コンサーティーナの美味しいアルバムを紹介

* KICKIN' UP THE SAWDUST /ASHLEY HUTCHINGS(BGOCD)

フェアポートやスティーライの残党ASHLEY HUTCHINGSがイングリッシュトラッド に入れ込んでた時期の超マニアックな蛇腹アルバム。様々な蛇腹プレイヤーが 入れ換わり立ち変りASHLEYのサポートの元に登場する。コンサーティナも JOHN RODDのアングロとMICHAEL HUBERTのデュエットコンサーティナが御機嫌。 英で聞いた所によるとJOHN RODDは今はコンサーティナを弾かずフィドラーに なってしまったとのこと、残念。このCDは踊りかたつき。

* アルビオン・ダンス・バンド/プロスペクトビフォアアス
0777 7 81428 2 9(VIVIDで国内発売)

このアルバムも殆ど上のアルバムと同じメンツ。こちらは国内発売なので入手 しやすい。ただし蛇腹含有率はやや少ない。

*ART GECKO/Gekoes (OCK003GT)

現在進行形のイングリッシュトラッドといえばこれ!ANDY TURNERのアングロコンサーティーナを中心に気持ちのいいダンスチューンが盛り沢山。コンサーティーナのバンドサウンドへの展開はとても参考になる。超おすすめ。イギリスのCDショップ(このページのリンク参照)なら入手できると思います。

* PLAIN CAPERS/JOHN KIRIKPATRICK(TSCD458)

コッツウォルド・モリスダンス・チューンを中心にジョンが弾きまくるアルバム。

* SON OF MORRIS ON/ASHLEY HUTCHINGS他(7243 8 29861 2 6)

これも、アルビオンバンド系のメンツ。モリスの花、コッツウォルド モリスがばりばりのアルバム。エレクトリックでのりのりだ。

* NOEL HILL AGUS TONY McMAHON /I Gcnoc na Grai(CEF CD 114)GAEL-LINN

ここでアイリッシュも入れておかないとね。アイルランド最高の名蛇腹コンビ、TONY MaMAHONとNOEL HILLのライブ。とにかく素晴らしいです。

*Chris Droney /THE FERTILE ROCK (CICD 110)
コンサーティーナの決定版

* MARY MacNAMARA/TRADITIONAL MUSIC FORM EAST CLARE(CG60CD)

こちらも奇をてらわずの堅実なプレイが素敵に気持いい女性コンサーティナ奏者。コンサーティナを学びたい人にはきっと格好の教材となるはず


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