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筆者の自己紹介
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Photo by Peter Trimming

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ここでは筆者が蛇腹にのめりこんだいきさつなどを自己紹介がてらお話しします。(1996年)

最初にパソコン通信とFBEATありき

私は89年ごろからNifty-Serveでパソコン通信をはじめました。音楽系のフォーラムFBEATに参加したのは90年ごろ。いろんな音楽を教ええて貰えるのが嬉しくてこのフォーラムに出入りしてました。そのころは別段CDを買う枚数も多くなく、 好きなロックアーティストのものを買ってるくらいでした。ただ、聞くだけでは なく何か楽器をやっ てみたいという気持がずっとあり、昔ちょっとやってたフォークギターを 買い直したりして、一生に一曲でもいいからライ・クーダ ーの曲が弾けるようになりたい、なんて考えてました。

そのころフォーラムで知合った小泉といろんなライブを見にいく うちワールドミュージックに興味を持つようになりました。彼のお気に入り はライ・クーダーのバックをやってた事でも知られる蛇腹の神様フラコ・ヒメ ネス。1991年に横浜でワールドミュージックの祭典WOMADが開催され、 フラコが来日。その時、友人のつてでなんと本人に会って、目の前でアコー ディオンを弾いて貰うという、とんでもない幸運に恵まれる事になりました。

ピアノアコを買う

その体験は大きく私たちの運命を変えてしまったのでした。それ以来アコーディオンという楽器を意識するようになり、テックス・メックスやドイツ系のポルカなどを聞き始めました。ある日、小泉と七里ケ浜あたりを車で走っていたら(地元)突然「ね、アコーディオン買おう」と言われたのです。そのまま藤沢橋近くのディスカウント店に行き多分質流れのトンボのピアノアコーディオンを3万5千円で買いました。私はその時始めに弾く曲を決めていました。ACCORDIONS GO CRAZYというバンド のWESTMORLANDという美しいワルツ。このACCORDIONS GO CRAZYというバンドはピアノアコ数台の入ってるバンドですが、いわゆるゴッタ煮バンドでいろんな音楽をピアノアコでやってしまう楽しいバンド。

私は小学生の時に、合奏でアコーディオンを弾いた事があったので、ピアノアコはすぐに弾く事ができました。蛇腹も難しいけどなんとか。しかし、左手のブンチャブンチャが難しい。できない!

メロディオンとの衝撃の出会い

その年の暮れ、友人の1人が結婚しました。そのパーティで彼の親友の音楽ラ イター=中山義雄さんが連れてきたトラッドバンドがあり、なにやら小型の美しい アコーディオンを持ってる人がいるではないですか。それからその人にぴったり くっついて根堀り葉堀の質問攻め。それがあの絵本作家の米山永一さんでした。 またその時の米山さんのプレイがかっこよかったのなんの。「日本人でボタンアコをここまで弾く人がいるなんて!」すっかり我々のアイドルになってしまいました。 その後、迷惑を省みず家にまでおしかける事に。 そこで第2のショックが待っていたのです。米山さんは実は日本一のメロディオンのコレクターでもあり、ざっとみただけでも30〜40台あまりのアコを綺麗な棚に納めている。大きいの小さいのおもちゃみたいなのまですべてダイアトニックアコ。木地仕上げが特に美しい。完全にアコーディオンのイメージをくつがえされてしまったのでした。

今になって米山氏は我々を「何だかいろいろ質問してきてうす気味わりいやつだ と思った」と言っていますが、今でも思ってると思います。で、その日のうちに私たちは一つ中古のボタンアコーディオンを借りてきてしまったのでした。小泉の持ち前の粘り強さが米山氏をびっくりさせたようです。

ボタンアコーディオン=メロディオンはハーモニカのように押し引きで音が違う、アコで1列がダイアトニック音階で並んでいます。これが1列2列3列とキーの違う音列で配置する。通常は5度。このしくみにすっかりとりこになってしまった我々はまずD/Gのキー配列アコを個人輸入で入手し、1ロー4枚リード入りのもの、リード数の違うもの、キーの違うもの、六角形のコンサーティーナ等と 揃え、気がついたら2人で15台くらいに増えてしまったのでした。勿論集めるだけではなく、イングリッシュトラッドから始めアイリッシュ、ケイジャン等も聞きまくり練習を始めました。(まあ実力はおいといてください)

その後、来日したケイジャン・アコーディオン奏者、ザカリー・リチャード、スティーブ・ライリーに会いに行ったりもしましたが、95年ついにイギリス旅行へ行き、イングリッシュトラッドの蛇腹の神様、ジョン・カークパトリックに会う事ができました。また向うのカントリー・ダンス・パーティのバンドに入れて貰ったり、パブセッションに参加したりと、楽しい思いをさせてもらいました。 この楽器がギターやピアノアコの様な楽器であればそれほどイギリスの人は驚かなかったでしょうが、これがメロディオンだっただけにかなり珍しがられました。また、イギリス屈指のコンサーティーナ制作者のディッパー氏にも遭遇、お宅の工房までお邪魔する機会に恵まれました。(後日談:昨年はさらにイギリスで大好きなAndy Cuttingに会いました!メロディオン工房、OAKWOODへもお邪魔させていただき感激。)

今はちんたら気楽にやってます。ジャンルよりも「ダイアトニックアコでできる音楽」にこだわってます。イングリッシュ、アイリッシュ、フレンチカナディアン、あとはテックスメックスとケイジャン。ケイジャンアコーディオンには特別な思い入れがあり、マーク・サボイの工房で2台作って貰いました。これは一番の宝物。ケイジャンはまだ人前で弾いた事がありませんが、陰で練習してます。またフレンチカナディアンはケイジャンと同じ楽器を使うのでこれでやってます。1列10個ボタン4枚リードのアコーディオンには単純な構造ながら計り知れない魅力があるんです。


このアーティクルはNifty-Serveの音楽フォーラム、FWBEAT特設会議室「蛇腹をめぐる世界」(1996年1月から3月まで)に掲載した文を多少書き直して掲載しました。この会議室はすでに閉鎖していますが、記録は現在データライブラリに保管してあります。
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