Middlewich


breakfast
ウィンダミアの2泊目の朝は7:30からTVでワールドカップの日本戦の中継があった。チュニジアに快勝して気分がいい。TVで見る日本語のプラカードが何かなつかしいような不思議なもののような気がする。ワールドカップの報道は非常によくやっていて、ベッカムに黄色い声を揚げる日本女性の姿も紹介されていた。娘は相変わらず朝御飯にカップ麺を食べる。
宿の入り組んだ通路で駐車場への抜け道を発見したので前日からはそれを利用して、荷物を運び出す。外は小雨が降っていた。この宿にこんなに人が泊まっていたのかという程、入り口横のリヴィングルームに人がたまっている。みな年輩の人たちで雨に備えカッパを着込み、トレッキングの装備をしている。「あいにく雨だね」等と話している。中にいた日本人の年輩の女性が話しかけてきた。その人はアメリカ人と結婚していてアメリカ在住だそうで、旅行で初めてイギリスに来たという。ダンナさんのお母さんとも一緒のようだった。ウチがフォークフェスを見にイギリスに来て、今度が5回目と言ったら、にこにこしていた。清算が終わって出発した。

m6 ウィンダミアからフェスのあるミドルウィッチはそれほど遠い距離ではない。M6道路を利用してお昼頃ミドルゥイッチ周辺についた。が、宿の場所がいま一つわからない。準備をせずに町に入ってしまったので、町の中をぐるぐる回ることに。迷い込んだ住宅地にもそれらしいところがないので、夫が車を降りて住人らしき年輩の男性に道を聞いた。私は子供と車の中から一部始終を見ていた。男性は親切に、ほらこっちの道路に出てあっちへ行って、と身ぶりを入れて教えてくれているようだった。会話が終わって気が付いた。あれ、あのおじさん、義手をはめている。それも、海賊の船長みたいなカギ形のやつ。夫が戻ってきて「どうも、まだあっちの方らしいよ。いやあ、言葉が全然できなくて、言ってることもわかんなくてまいったよ、でも親切に教えてくれた。最後にあのおじさん義手だったんでびっくりしちゃったよ」この親切なおじさんには次の日にフェスの会場で会う事になる。

room room 宿Sandhurst Lodgeはそこから5分ほど走った所にあった。門構えが立派で建物も立派なお屋敷。前の敷地に車を止めて入ると、にこやかな奥さんが「遠いところよく来たわね」と迎えてくれた。入り口も広くウィンダミアの宿より高級な感じ。すぐに2階の部屋に通してくれる。部屋は障子形のついたてがあって、暖炉もあり(つかってない)天井がとても高く、窓からは鯉のいる池が見える。庭もよく手入れされてそれは素晴らしい。バスルームが離れているのが少々残念だったが、それでもウチ専用で使うことになるだろうとの事。気候はウインダミアと同様で少し肌寒い。長袖でコートを着てもいいくらいだった。

niwa niwa

宿の奥さんにフェスの会場を聞き、歩いて15分くらいなので徒歩で会場まで行くことにした。地図でどうもこの辺という場所に来てみると川っぷちでテントはあるが誰もいず、フェスをやるという気配も全然ない。小雨が降ってきたので、昼食を食べにパブを探した。Narrow Boatというパブに入ったが、2時までしか食事は出していないというので、しかたなくその近所のスーパーでパンを買って、さっきの川っぺりの芝生で食べることにした。雨あがりで、芝生はびしょ濡れだが、カッパをひいてなんとか座って食べた。とりあえず、フェスは8時からだし、宿に戻り、夕方出直そうということになった。

部屋でくつろいでいたら、宿の奥さんがやってきて朋ちゃんにどうぞ、といって、自分の娘さんのおもちゃを貸してくれた。もう10年以上も前のものだというが、お人形やぬいぐるみが沢山入っている。娘は自分の人形と借りたお人形を並べたり、着せ替えたりして、熱心に遊んでいる。こんな人間的な気遣いをして貰えるのは、とっても嬉しいし、それは個人経営のB&Bに限る。

夕方になったら雨が降り出したので車で出発することにした。さっきの場所はチケットオフィスとしてオープンしただろうか?行ってみたら、どうやらそこはチケットオフィスではないようだった。娘は車の中で寝てしまう。仕方がないので、町中を車で回ることにした。事前に会場の場所などもよくわかっていず、もう始まる時間なのに一体どうなっているのかと思ったが、以前も田舎のフェスでは似たような事は多々あったので、なんとかなるだろうと思った。途中、"Middlewich Boat & Folk Festival"の垂れ幕を掲げているパブがあったので大雨の中かけ込んで、会場の場所を聞いたが、トゥーリストインフォメーションに行けばわかるけど、もう6時でしまってるよ、等と言われただけだった。(次の日このパブの前ではモリスの熱演が繰り広げられるのであった)絶望的な気分で、車を流していたら、フェスらしい赤白のテントが見えた。やっと会場を見つけたのであった。駐車場もなんとか入れられた。

娘が寝込んでいたので、夫が一人でチェックインを済ませ、娘が起きるのを待ってから会場に入ることにした。ライブは8時からだ。出店などはまだあまり開いていないが、ビールとフィッシュ&チップスはあった。ビールはまだ会場に運び入れたばかりのようで夫はあまり美味しくないという。段々口がおごってきて最近は「ビールはフェスで飲むのはうまくない。状態をきちんと管理してるパブでないと全然ダメ」等という。でもやっぱりビールは飲まないワケにはいかなくてずっと飲んでいる。明日からは酒屋で買った缶ビールも持ってくるのだという。

8時前にはテントの列にならんだ。その日はアコースティック・フェアポート・コンヴェンションが出るので、結構の人が並んでいる。並んでいるのはやっぱり日本と同じくらいの年齢のファン層かそれ以上で、フェアポートは最高だよ、なんて話してくる人もいる。(知ってるよ)
私は娘の食料調達にフィッシュ&チップスの出店に行った。ちょっと値段は高いが、とにかくプラスティックのトレーに盛りきれないくらいにのっけてくれた。「あわわわ」状態で列に戻るとテントが開場していた。それぞれチケットを見せて開場に入るのだが、フィッシュ&チップスを持ちながらチケットを持っていたら、あわててサイフの中身を派手にブチまけてしまった。大顰蹙。でも、スタッフの人はにこやかにフィッシュ&チップスを持ってくれて、周りの人はみんなお金を拾ってくれて一見落着。みんな優しい。

fiddle fairport チップスを食べながらビールを飲みながら待って、前座のバンドが30分くらい演奏をしたあとフェアポートの演奏が始まった。ご存知、Simon Nicol,Dave Pegg,Ric Sanders,Chris Leslieというメンバー。(このメンバーの一部は今年のSidmouthのフェスでGrandson Of Morris Onで出るらしい)フィドルをSandersが弾きChris Leslieはマンドリンを弾いているが、ときどきツインフィドルになる。これがまた凄い。夜になって私は疲れ気味だったが、Simon Nicolの歌を聞きながら「今年もフェスに来たんだな」とうっとりした気分になってきた。娘はさっき車で寝たせいか、起きててくれたが、日が暮れたので演奏が全部終わらない前に、宿に戻ることにした。

*フェアポートのライブについては下北沢ヴィレッジグリーンの帰国報告会などでもお知らせするつもりです。


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